こもれび図書館ブログ
2015.02.24
3月がやってきます
もうすぐ2月も終わり
梅もほころび始め、春が近づいてきているなと実感できるようになりました。
私、司書Mはこの時期になると頭の中に、
井伏鱒二の有名な訳詩「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」が浮かんできます。
勧君金屈巵
満酌不須辞
花発多風雨
人生足別離
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
井伏鱒二『厄除け詩集』P53(講談社文芸文庫:1994)
この訳し方すごくカッコいい!!
井伏鱒二が、唐代の詩人 于武陵(うぶりょう)作
「勧酒」(さけをすすむ)と題された五言絶句を訳したものです。
「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」と締めくくられているためか、
ネガティブに捕らえられてしまうこともありますが、
この「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」の後には、
「だからこそ今この時を大切にしたいんだ」という言葉が続くのではないだろうかと
勝手に想像しております。
今日会っていた人と次に出会える保障はどこにもない。
だからこそ、
この出会いを大切にしようという「一期一会」の精神で日々を送れたらいいなとシミジミ思います。
2011年3月11日に起きた東日本大震災から4年。
先日も、
東北地方で震度4を超える地震があり、テレビで速報が流れた時は、気が気ではありませんでした。
あの震災では、数多くのモノが失われました。
ですが、それと同時に、沢山の思いや、人と人とのキズナが芽吹いたのではないかと思います。
こもれび図書館では、東日本大震災に関する資料を集めた
「3.11 ~復興と教訓、「あの日」を忘れない~」の特集展示を行います。(2/26~3月末までの展示です)
あの日、東日本大震災で何が起きていたのか?
もし、災害が起きたらどう対処すればいいのか?
この機会に、再度見つめ直してみませんか?
(こもれび図書館 司書M)