図書館だより

2021.11.01

11月◇鹿央図書室

「長者どんの宝くらべ」というむかしばなしがあります。

※「長者どんの宝くらべ」 
    駄の原長者と米原長者(菊鹿)とが日本一を決めるために宝くらべをした。
    駄の原長者は12人の子どもを、米原長者は金銀財宝の宝の山を披露した。
    米原長者には子どもがおらず、軍配は駄の原長者にあがった。


このおはなしに関する場所が今でも存在します。


“駄の原”という地名の場所は、「駄の原の長者どん」の屋敷があったとされるところです。
シンボルともいえる大楠がありましたが、今は幹だけが残っています。
また、この木の根元には“長者の釜石”といわれる大きな石積みがあります。
駄の原台地の高いところにあり、とても気持ちがよい場所です。
鹿央図書室から車でわずか6分。秋のドライブコースにもおすすめです。

米野岳中学校の近くにある「郷原坂」もおはなしに出てくる場所のひとつです。
  

この坂は、坂のふもとでおこなった宝くらべに負けた米原長者が
「千の倉より子が宝。うらやましい」と言ったことから、
「うらやましい坂=うらやま坂=浦山坂」とも呼ばれているそうです。
中学校のとんと近くなので、鹿央の宝の米野っ子たちの元気な声が聞こえることもありますよ。

「長者どんの宝くらべ」のおはなしは、移動図書館車【ぐるりん号】の車体にも描かれています。
走ってる姿を見つけたら、注意して見てみてくださいね。(わき見運転はダメですよ!)

鹿央図書室では引き続き、鹿央町に関する展示をおこなっています。
ハロウィンから【秋を感じる本】の展示に変わっています。


こもれび図書館秋の読書フェスタのイベントでもある【図書室ラリー】にもぜひご参加ください♪

参考資料:『知っとんなはるですか?かおう町の文化財』『鹿央町の文化財(第二集)』